人間と労働の未来

 技術の進歩が「人々をより高度な熟練労働へと導いていく」のか、それとも「熟練労働を非熟練労働化していく」だけなのかという論点は、非常に重要だと思います。実際にはこの両方が起きているはずですが、どちらのインパクトをどれだけ重視するかとなると色々議論が必要です。新たなテクノロジーが登場する時には、たいてい前者のイメージでそれが称揚されるものです。しかし著者は、歴史をみると後者の「非熟練化」が進行してきた事実を軽視することはできないと言います。じつは大多数の人にとって、「労働の意味」を貧しくする変化が起きたのであり、労働者の地位を押し下げてきたのかも知れない、と。

出版社中公新書
発行年1970年

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